お待たせしました。貴重なオリーブの無垢な木を切り出したまな板が入荷しました。当初は、S、Mの2サイズだったのですがLサイズも加わりました。木目も形もそれぞれ全く違う、世界でひとつしかない、一生もの。生活にいろどりとうるおいを与えてくれる逸品です。
オリーブの木が、まな板を切り出せるまで太くなるには、何十年、何百年とかかり、またオリーブが実をつけているうちは、伐採することはない稀少品。そのため、オリーブ材はとても高価な品。
南トスカーナで長年オリーブの木の工房を営むオリーブ職人の中でも熟練した腕が知られる、マエストロが、曲がりくねったオリーブの木を、1本1本見極め、木目の美しさ・面白さを活かしながら、見事に切り出すそうです。
オリーブの木は詰っていて硬く、心地よい包丁当たり。使い込めば使い込むほど、どんどん愛着がわいてきます。まな板としてだけでなく、木目や形の美しさからプレートとしても、キッチンのインテリアとしてもお使いいただけると思います。
使用後は水分が残ったまま乾燥させると、亀裂が生じる危険があるので、水で洗い、よく拭いてから乾かしてください。消毒は、熱湯をかけても消毒が出来ますが、本来自然の風合いが落ちてしまいますので、お天気の日に日光に当ててください。
また、2週間に1度ほど、植物オイル(これがなぜか、オリーブオイル以外!オリーブオイルを使用すると、木肌が黒くなるそうです)を馴染ませてください。木肌を美しく保ち、長く、気持ちよくお使いいただけるコツです。

器をお貸ししたお礼にと、スタイリストさんに、「特に有名でもないんですが、近所にあってとてもおいしいので」と「銀のすず」というお菓子をいただきました。
中は黄身餡に外側がホワイトチョコレート、それと紅茶味が入っていました。他に苺味もあるそう。早速、赤木明登さんの折敷に、西川聡さんの白い角皿にお菓子を載せ、これまた、西川さんの黒のポットに京都の白折茶を煎れ、小野哲平さんのお湯飲みでいただきました。
小ぶりな大きさもかわいらしく、ホワイトチョコレートもあっさりしていておいしいですが、やはりオススメの紅茶味がアールグレイの香りがきいていて、黄身餡との相性も不思議とよく、とってもおいしかったです。くせになりそうです。
バレンタインデーに、こんなチョコも大人っぽくておしゃれです。
このお菓子は、中村橋にある「風月堂」というお店のものだそうです。私も以前富士見台に住んでいたので前は通ったこともありその存在も知っていましたが、このお菓子のことは知りませんでした。自分の住んでいる町に、マスコミなどには出ていなくても、町の人たちに支持されているお店があるというのはいいですね。中村橋の隣の富士見台にも「サクマ」というケーキやさんがあって、そこも特に有名ではないですが、「シュークリーム」や「アップルパイ」がおいしくて、富士見台に住んでいた頃はよく買っていました。先日うかがったら、お店の方は全員女性なのですが、少しお年を重ねていましたが、20年前と変わらずにタイムスリップしたようでした。クリスマスの日だったこともあり、私たちの好きなケーキは売り切れだったので、また近いうちにうかがいたいと思っています。


新国立美術館で1月21日から3月2日まで開かれている加山又造展に行きました。
加山又造というと、華やかな屏風絵の印象が強かったのですが、裸婦像ばかりを描いた画文集「ゆふ」を見てから、ただ、美しいだけではない女性の意志というか、命の息吹のようなものが感じられるもので、その印象はかわり今回の展覧会は楽しみでした。
展示は、動物画、屏風絵、花鳥画、裸婦像、水墨画、絵画以外の着物やジュエリーなど生活につながる意匠に分かれていました。
裸婦像は、数点でしたが、中でも画文集では見たことのない「はなびら」という作品は、生命の躍動感が感じられひかれました。また、水墨画は初めてでしたが、「月光波濤」という作品も岩を打つ波の音が聞こえてくるようで、静かな中にも強さがあるというものでした。
新国立美術館は、完成してから初めて行きました。六本木は、私が初めて就職した場所でもあり、思い出が色々とあるのですが、森美術館のある六本木ヒルズの工事が始まったときに「私の六本木はなくなった」という思いをもったのですが、ミッドタウンのあたりも全く様変わりしていました。ただ、それに比べると新国立美術館は、六本木通りから折れて入る遊歩道が残っていて並木道になっているので、お店は様変わりしていますが、その面影は残っています。


帰りにその通り沿いにある、四国のお食事処「はちはちや」で「島四国定食」というランチをいただきました(たしか、ここは「f」という喫茶店だったと思うのですが)。鳴戸金時や阿波麩、ままかりなど四国らしい食材が使われておいしくいただきました。「はちはちや」の名前の由来、わかります?四国霊場八十八カ所からきているそうです。

銀座の端と端(1丁目と8丁目)で開かれている2つの展覧会に行ってきました。
8丁目の「資生堂ギャラリー」は1月9日から2月1日まで開かれている宮永愛子さんによる作品展。新進作家を支援するための一般公募展「第3回シセイドウ アートエッグ(shiseido art egg)」に入選した3人の作家のうちの第1弾です。
以前から興味があって見てみたかったのです。
宮永愛子さんは衣服や靴などの日用品をナフタリンでかたどり、次第に昇華し形を失っていく様子を見せる作品、糸に川や海から抽出した塩の結晶を育てた作品などを制作しています。
今回は、銀座周辺に50以上も存在していたといわれる井戸と湧水に着目したインスタレーション作品。薄暗い会場内に、いくつもの水脈と島が白く浮かぶ様は、幻想的。ガラスの壁面に付着したナフタリンの細かい結晶がまるで樹氷のようです。これが、会期中どんどん増えているらしい。それと入れ替わりに作品は昇華して形が変化しているらしく、詩情を誘うものとなっている。
最終日に行けば、その変化を味わえるだろう。
3月の新国立美術館の「アーティストファイル2009 現代の作家たち」にも出展されるらしい、これには以前から実物を見てみたいと思っていた津上みゆきさん、石川直樹さんも参加する。今から楽しみです。


ひたすら、歩いて1丁目にある「ギャラリー無境」に。こちらは1月19日から31日まで開かれている「阪口鶴代展」。10年以上前に、銀座の和花を扱うお店で彼女のDMを見て、訪ねたのが最初でした。その時に1点だけ残っていて、今それは、拙宅のリビングに飾られています。その後も小品をいただき、それはお店の階段の突き当たりに飾っています。板に岩絵の具を何層にも重ねた手法で描かれた抽象画は、静謐な空気を作り出し心を落ち着かせてくれるのです。他の絵は何となく飽きてとりかえたりするのですが阪口さんの作品は、リビングにもうずっと置かれていても全く飽きないし、それがないと不安になりそうです。
今回、阪口さんの展覧会にうかがうのは3年ぶりくらいです。今ではとても人気が出てしまい、作品が争奪戦になるので抽選性となっているのです。お金もないことや忙しさに紛れてということもありますが、もう、そこまで人気が出ると私が買わなくてもと言う気持ちになって、ちょっと足が遠のいてしまっていました。
今回は、従来の板に岩絵の具の作品に加えて、和紙に岩絵の具の作品がありました。それは、絣のような織物を貼り付けたかのような新たな世界を作り出していました。
オーナーの塚田さんとも久しぶりにお逢いしましたがお元気そうで何よりでした。昨年1年間、平松洋子さんが東京新聞・中日新聞に毎月連載していたエッセイに阪口さんの絵がつかわれていたとのことでファイルも見せていただきました。



「無境」さんで出してくださるお菓子はいつも気がきいていて感心するのですが、今回は、まわりのチョコと淡いミントフレーバーのクリームの組み合わせの「銀座マカロン」チョコ味をいただきました。家でも食べたいとホテル西洋でおみやげに買って帰りました。バニラ味と、季節限定のはちみつとゆず味(売り切れでした)がありました。
大村剛さんの板皿にのせ、西川聡さんのカップに黒煎り玄米茶を点てていただきました。


寒を迎えて、昨日は、阿佐ヶ谷では初雪が舞いました。「体の底から温まりたい」この時期にはぴったりなジンジャーシロップ。高知の有機農家の桐島畑のものです。「有機農家が作った商品になりにくい小さな生姜でつくりました」とのこと。原材料も、「生姜、粗糖、水」だけ。ここの農家の商品は、農薬や化学肥料を使っていないのみならず、商品やパッケージやラベルが魅力的です。春に、束の間もだけ売られる「干しタケノコ」も煮物に使ったら甘くておいしかった。
お店では、ジンジャーミルクとジンジャーティを限定メニューとしてお出ししようと思います。ジンジャーミルクは、ほっとして何だか幸せな気分になります。

汐留の近くまで行く用事があったので、パナソニック電工汐留ミュージアムで開かれている「アーツ&クラフツ」展の最終日に立ち寄りました。
「アーツ&クラフツ運動」とは、ウィリアム・モリスが提唱した、機械による大量生産を否定し、手仕事のよさを見直して自然や伝統から美を再発見し、生活と芸術を一致させるというもので、そのデザイン思想には大いに共感します。私が作り手たちの商品を扱っているのも、そういう思想に支えられていると思うし。大量生産のもので十分事足りるのに(100円ショップの商品でも十分なのに)、なぜ、その何倍も、何十倍もするものを買うのか?それは、美しいと思うものと暮らすことは、生活にうるおいやいろどりをもたらせてくれる思っているから。
会場には、モリスデザイン他のテキスタイルから銀器・陶器・照明・家具・書籍など多彩なジャンルにまたがる作品が展示されています。ただ、私は以前からモリスデザインの植物模様などにはあまりひかれることがないと感じていたのですが、実際の作品を目にしてもそのデザインは、今の私の暮らしにはしっくりこないなと思いました。残念なるかな、生活にとりいれたい、使ってみたいというものがほとんどなかったのです。時代も変わり、日本という風土も違うと言うことが大きいかもしれません。思想には魅力を感じるけれど、そのデザインには違和感があったことは否めません。

年明け最初のブログで言い訳がましいのですが、年末から携帯のカメラに白いもやがかかってしまい買い換えてからUPしようと思っていました。今週ようやく携帯を買いに行くと「カメラにごみがついていますね、こすっていただければきれいになりますよ」と売り場で教えられ、確かに白いもやがなくなりました。日頃からぼけた写真と皆様に不評でしたので、買い換えようと意気込んでいたのですが、売り場の人も「画素数の高いのは、値段も高いですよ。このままでも大丈夫ですよ」と売りたくなさそうなので、私の気持ちもトーンダウン。まだしばらくぼけた写真でお許しください。
年末に伊勢丹の限定のお菓子売り場で見つけた、滋賀の禄兵衛というお菓子屋さんのゆきだるまのようなボーロです。ひとつずつ手描きのように顔が違うんです。赤木明登さんの茶の子皿にのせてみました。
飲み物をご注文いただくとおつけしています。
