昔むかしのフランスの音ーフランスバロックのお話ー第1回

今年の2月にフランスバロックのコンサートをおこないましたが、その折のフルート奏者の相川郁子さんのお話がとても興味深かったこともあり、もっと色々お話を聞きたい、音楽を通じたフランスの歴史、世界史をわかりやすく知りたいなと思いました。来年の2月26日にはフランスバロックのコンサートを予定していることもあり、それまでに相川さんにお願いしてフランスバロックの音楽のお話を何回か続けたいと思います。


<昔むかしのフランスの音ーフランスバロックのお話ー第1回>

 バロックとルネサンスのフルート(トラヴェルソ)を吹いている相川郁子です。ご縁あって、ひねもすのたりでときどきコンサートをさせていただいています。今年の2月には、私がテオルボの上田朝子さんと組んでいる「アンサンブル・イレーヌ」というデュオで、フランスのバロック音楽だけを集めたコンサートを行いました。そのときお聴きくださった方から、私のした話が面白かったというご感想をいただき、またひねもすのたりのオーナーの松原さんから「今度は何か書いてみたら」と勧められました。来年、2017年の2月26日には、またフランス音楽のコンサートもする予定もあるし…と。そんなわけで、この場をお借りしまして、フランスのバロック音楽について、ちょっとしたお話を書いていきたいと思います。

 ところでフランスのバロック音楽って、どんなものでしょう。古楽(歴史の中で一度廃れた楽器や作品を復興して、当時にできるだけ近い形で演奏しようとするもの)がお好きな方以外には、おそらくイメージがないと思います。それも当然でしょう。学校教育の中で「バロック音楽の作曲家」として習うのは、ヴィヴァルディ、J.S. バッハ、ヘンデルぐらいでしょうか。ヴィヴァルディはイタリア、バッハとヘンデルはドイツの人です。フランスはどこにも出てきません。クラシックの楽器や歌を習ったとしても、それは同じです。私もかつてはモダン・フルート(いわゆる一般的な現代のフルート)を吹いていましたが、ほとんどバロック=バッハという感じでした。クラシックのコンサートでバロックが取り上げられるときも、イタリアとドイツ以外の作品が演奏されることは本当に少ないと思います。
 では、当時フランスには音楽はなかったのか?もちろん、そんなことはありません。バッハが若いころのフランスといえば、ルイ14世の君臨した時代です。ルイ14世は「太陽王」として絶大な権力を持ち、壮麗なヴェルサイユ宮殿を完成させ、全フランスを支配し各地で戦争をして、世界に大きな影響を与えた王様です。その宮廷に優れた音楽がなかったはずはありません。むしろ太陽王は、フランス流の音楽を伴う壮麗なダンスやオペラを、その権力の強化・維持のために積極的に利用したのです。
 このフランス流の音楽、それがフランスバロック音楽と呼ばれるものです。政治的な意図から敢えてほかの国の音楽とは一線を画し、独自路線を貫いたフランスの音楽。なめらかで美しい旋律、流麗なダンスのリズム、甘さとほろ苦さ、軽快さと重厚さ。私にとっては何よりも好きなものですが、日本ではまだまだ一般に知られているとは言えません。それはもったいない。ぜひ一人でも多くの方に聴いてみていただきたい!というわけで、2月26日のコンサートに向けて、これから少しずつ、フランスバロックのお話を書いていきたいと思います。

秋の朗読会のお知らせ

久しぶりに、松橋登さん出演の朗読会を開きます。今回は、松橋さんの劇団時代の後輩女優の麻生瑛子さん主催の朗読会にゲスト出演です。

今週末で残席僅かですが、ご都合よろしければお問い合わせください。

日時:10月29日(土)14:00 / 18:00 、10月30日(日)14:00
開場は各回30分前です。

朗読:麻生瑛子『近代能楽集:班女』(三島由紀夫)
  松橋登『高瀬舟』(森鴎外)

料金:3000円(お茶つき)

お申し込みは、弊店03-3330-8807、あるいはyri03765@nifty.comまで。

なお、会期中は飲食営業はお休みです。

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