文楽

学生時代は頻繁に通っていた文楽ですが、昨年11月に久しぶりに見に行きました。そして、先日も。2月は昔から近松作品の上演、私の見たのは近松では有名な「曽根崎心中」です。今回の公演は、吉田簑助さんという人形遣いの文化功労者顕彰記念公演でもあります。学生時代に見ていた頃は、簑助さんもとても若かったし、吉田玉男さんや先代の桐竹勘十郎さんが中心でした。簑助さんは、病に倒れた時期もおありだったようですが、元気に復帰なさっているお姿は感慨深いです。

私は、歌舞伎は語れるほどの回数を見たわけではないのですが、歌舞伎より文楽の方がしっくりきます。もともと、文楽を見始めたのはどうしてかなと思い出していたら、桐竹紋十郎という人形遣いをモデルにした瀬戸内晴美の小説「恋川」がきっかけでした。その頃は近松の世話物にひかれていましたが、心中なんて他人事、というか、「今時そんな」というような心境だったと思いますが、今回改めて「曽根崎心中」を見ると、男女の仲は思いも寄らぬ展開があり、それは普遍的なのでは?と感じる私がいました。年を重ねたってことですかね。
「どうして、文楽の方がしっくりくるのかな?」と知人に話すと「谷崎の『蓼喰う虫』を読んで見たら」と勧められて読み始めています。答えが見つかるのでしょうか。

2月公演は21日までやっていますので、お時間とご興味ありましたら文楽に触れてみてはいかがでしょう。

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2010/02/17(Wed) 08:45:26 | 日記
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